ケイト.グリーナウェイ

ケイト.グリーナウェイの”Under the window”の初版です。
初版ではありますが、第一刷り(1878年)ではないようなので、
おそらく1880年前後に作られたものでしょう。

古い紙物,特に書籍は、綴じがゆるんでいたり、
なにかしら書き込みがあったり、どこかが破れていたりと、
いい状態の物は大変少ないのです。

これは抜群にいい状態です。表紙の色あせもほとんどありません。
中の紙はわずかに黄ばみがありますが、しみもほとんどありません。とってもきれい。
中はもちろんすべて多色刷り木版(木口木版)です。

1900年代に入ってからFrederick Warne社(ピーターラビットを出している出版社)から
第二版が出ました。
こちらの方が状態の良い物が多く,表紙もカラフルになっていますが。

でも、第二版は初版よりページ数が少なくなっています。
目次の8ページ分がすっかりなくなっているのです。
そのため、初版は64ページ,第二版は56ページです。

これが目次のページ。
かわいいのに、第二版では、どうしてなくしちゃったのかな。

タイトルの文字も版画です。

拡大すると版画ということがよくわかります。