以前から、イギリスの陶磁器の花の絵は、
マイセンなどとはまた別のとても魅力のある絵だなぁと思っていたのですが。
今回のコールポートのセットの花と果物の組み合わせには、もう..ぐっときました。
花とフルーツの組み合わせがうまくて、構成も良いし,色もとても良く。。
マイセンやKPMなどは素晴らしい花やフルーツの絵がペイントされていますが、
イギリスのこのタイプはちょっと雰囲気が違っていて、どこか可愛らしい律儀さがあるのです。
マイセンブーケと言われる絵は、手慣れた感じでわりと大人っぽい筆遣い。
でもイギリスのものは、ころっとしていて、きちきちっと描いています。
これって個人的にとっても好みです。
いずれにしても、こういう花やフルーツの絵のルーツは
きっと、17世紀のフランドル絵画なのだろうと思いますが。
静物画というジャンルが出来たのがこの頃で、宗教画でも歴史画でもなく、
誰でもわかる内容で、どこに飾っても違和感がない絵は、庶民にたちまち人気が出たそうです。
前置きが長くなりましたが、
コールポートの絵を見て、花の絵付けのルーツはこれかな??と真っ先に思い出したのが、
イタリア17世紀の、女性画家Giovanna Garzoni の絵です。
Giovanna Garzoniの絵はこちら。
画家の娘として生まれ、不幸な結婚のあと、
修道院で絵を描き続けた画家のようですが、
主に果物の絵を中心に、羊皮紙にテンペラで描かれています。
このサクランボの絵が大好きです。
こちらのサイトでも見られます。
(サイトを開くとすぐ音楽が鳴り出すので、スクロールして行って,
左下のボタンをクリックして,止めてから見るとうるさくなくていいかもしれません。
BGMにバロック音楽のはいったスライドショーも見られます。)
Amazonで画集が買えます。英語版とイタリア語版
ジョヴァンナ.ガルゾーニの少しあとに、
ドイツのマリア.シビラ.メーリアンという女性の大博物画家が登場するのですが、
またの機会に。メーリアンは,書きたい事がいろいろありすぎるので...