先日,本屋さんで立ち読みをしていたら、雑誌に、クリストフルの美しいワインキャリアーが紹介されていました。著名な洋菓子研究家 I さんのものでした。
以前から実家にあったものを、鑑定団に出したところ、1000万円の値がついたそうです。
作られたのは1880年頃、フランスのどこかの美術館におなじ物があり、I さんのものと合わせて現存するのはたった2つしかない、ということで、シルバープレートにもかかわらず、このような値がついたのだそうです。
鋳造にピアッシングとチェイシングで、よくここまで、と思うほど細かい装飾がされています。ワインキャリアーというのは、正式のテーブルセッティングで使う、ワインを載せておく台のような物で、I さんのは一輪車みたいな形をしています。
銀としての資産価値ではなく、美術品としてのお値段なんですね。これがもし、ヤフオク等にでてきたら、どれほど希少な物です、素晴らしい物です、と説明しても、どうせメッキでしょ、ということでなかなか売れないのでは、と思います。
そこで、鑑定団にお墨付きをもらう必要があるのでしょう。
おそらく、実物は素晴らしいのだと思います。
わたしたちがシルバーの物を買う時は、純銀かどうか、実用性がどうか,デザインが気に入ったかの3点をつきあわせて、検討して購入しますが。
そういう基準とは全く違う美術骨董の世界があるのですね。でもでもやっぱりシルバープレートって納得いかない...
ちょっと複雑な気持ちにもなりました。