フランスのポストカードのことを書きましたが、昨日載せた2枚のポストカードは、Undevided,つまり宛名と通信文を書く仕切りがなく、宛名しか書けないようになっています。

宛名面にも仕切りを入れて、通信文が書けるようなったのが、フランスでは1904年からなので、このポストカードはそれ以前に作られたことがわかります。
また、金彩たっぷりの宣伝用クロモスカードが盛んに作られたのは1880年代から1890年代ですので、おそらくこの2枚のポストカードもその時期に作られたと推測できます。
(1900年代以降,宣伝用クロモスカード類は金彩の分量がぐんと減ってしまい、絵柄のタイプも変化しました。サイズも大きくなりました)

郵便制度が整って、絵はがきが盛んに作られたのは、やはり1900年前後になってからですので、この2枚のポストカードも、一般にはそれほど普及していない時代に作られたため、未使用のまま残ったといえるかもしれません。

絵はがき黄金時代と呼ばれた1900年代初め頃,都市部では、1日に5,6回も配達されたときいたことがあります。
午前中に、夫が妻宛に、今日は夕食までに帰るよ、というはがきを出すと午後には家に配達されたんだそうです。
実際,どうだったのだろうと思い、調べたら、こういうサイトを見つけました。
ハガキの配達事情はわかりませんでしたが、美術館や博物館も紹介されているので、パリを旅行する際,役に立ってくれそうです。