時々、シルバープレート(銀メッキ)の修理について、お問い合わせをいただくので、ここに記しておきます。

シルバープレートは修理できない、と書かれたブログがありましたが、修理はできます。場合によっては新品のようにきれいにできます。
純銀のものに比べて、手間も費用もかかりますが。

ビスケット入れ、ビスケットウォーマーなど大きなもの、ピアスの凝ったものなど、状態が良ければ、シルバープレートのものも十分骨董的な価値があると思います。
ですがプレートが大きくはがれたもの、キズの多いものは、安くてもあまりお勧めできません。

**めっきのかけなおしについて**
まずメッキを落とし、表面を磨いてキズをとります。キズの多いエングレーヴィングの場合は、模様がかなり薄れてしまうことがあります。

きれいになった表面に電気プレートを施します。
*レストラン等、大量のカトラリーの場合、一度にたくさんプレートをかけますが、プレートの厚みは通常数ミクロンです。
ホテルやレストランのカトラリーばかりを引き受けているところでは、アンティーク品の再プレートは受け付けてくれません。

*一流メーカーのもの、アンティークの繊細なものなどは、専門の職人がひとつひとつ丁寧にプレートをかけますが、こちらは20~30ミクロンです。これだけ厚みがあると、通常使用で数十年から100年程持つと言われます。ただし費用もそれなりにかかります。
が、白蝶貝のカトラリーなどは、白蝶貝の部分をはずして丁寧にメッキをかけなおしてくれます。

**1ミクロンは1ミリの千分の一です。
メッキを上からかけると、模様が薄れて見えなくなるのでは、と心配される方がありますが、この程度で模様が消えてしまうことはありません。

あくまでも目安ですが、白蝶貝のナイフの場合(かなり傷みのあるもので)ですと、国内の職人さんにお願いした場合1本あたり4~5000円です。コンディションによって変わりますし、一度にたくさんお願いした場合はもっとお安くなりそうです。

白蝶貝カトラリーについて お問い合わせを多くいただくので、記してみました。

シルバープレートは、お値段的に取っ付きやすいのですが、お求めになる場合は、できるだけコンディションの良いものでないと、メンテナンスが費用的にもたいへん、というのがご理解いただけるかと思います。
状態が比較的良くて、メッキがわずかに薄れている程度ですと、大掛かりなかけなおしではなく、シルバータッチでさっと目立たなくする方法もあります。

以上、簡単ですが、お役に立てばと思います。