ビクトリア時代の銀職人 George Uniteについて

ビクトリア時代を代表する職人の一人であるGeorge Uniteについて、お問い合わせをいただいたので,少し記しておきます。

(この記事のお品はすべて,ご売約済みです)

最初にジョージユナイト George Unite,という名前を知ったのは,白蝶貝のジャムスプーンでした。
作りがしっかりしていて、とても優れたお品であることは一目瞭然なのですが、その当時(2004年ごろ)のわたしにはデザインがどこか野暮ったく思えました。

実はこれこそが英国的ともいえる部分で、洗練されすぎずどこか素朴さを残しているのが特徴です。
またそれが,英国シルバーの魅力ともなっています。

ジョージユナイト George Uniteの経歴

ジョージユナイト George Uniteは,1798年英国バーミンガム生まれ。
12歳で、ジョセフ ウィルモアJoseph Willmoreに弟子入りしました。(ジョセフ.ウィルモアも優れた銀職人で、バーミンガム製スコップ型キャディスプーンなど、美しいお品を残しています。)

George Uniteは、1825年にJames Hilliardと工房を設立し、1845年に独立。65年頃まで活動を続けますが,その後は3人の息子たちがあとを継いで、1890年まで続きました。

大型の銀器はなく、ほとんどがキャディスプーンや,カトラリー、カードケースなど小物が中心です。

しかしデザイン的に、これぞビクトリアン、ともいうべき、豊かでしっかりした作り、華やかな装飾は、当時を代表する職人工房のひとつと言ってよいと思います。

これまでに扱ったお品の画像を載せておきます。ただいまGUのお品は在庫なしですが、また必ず仕入れますので,お待ちください。

ジョージユナイトのシルバー作品

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こうしてまとめて見ると、やはり見事ですね。

ジョージユナイトが活躍したのは、大英帝国がもっとも勢いのあった時期です。

豊かな国力と、財力や見る目のある注文主、すばらしい腕をもった職人との幸福な出会いがここにはあります。