描かれた銀器たち

バロック時代、1630年頃のフランドル絵画。

200年程前の銀器は、本物を見る事が出来るのですが、
それ以前の銀器はどうだったのか、といえば、
17世紀の静物画には、たくさんの銀器が描かれています。

特に海洋貿易で、大きな国力を蓄えたオランダでは、
静物画がとても人気がありました。

絵の中に、高価な銀器や東洋からの陶磁器、グラスなど、
庶民には到底手の届かない品物が、数多く描かれています。
それというのも、実際にこれらを手に入れる事は難しくとも、
絵に描かれたものならば、庶民にも手に入ったからです。

今のお金に換算して、数千円から数万円でこういう絵を買う事が出来たといいます。
それを自宅に飾って楽しむのが、庶民の楽しみでもありました。

画家は、これらの高価な品物を、絵を依頼して来た貴族や裕福な商人から借りたり、
仲間内で、お互いに貸し出したりして、絵に描きました。

以下、ネット上からそういう絵を拾い集めてみました。
絵画鑑賞会です。
すべて1600年代のものです。
オランダ、ベルギー、スペインの画家の絵です。

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よく知られた、スルバランの「レモンとオレンジと薔薇」
右端と左端のお皿が銀製です。
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