アンティーク銀器の装飾、技術について

以前から書きたいと思っていたのですが、
オークションを通じて質問をいただいたので、
シルバーの装飾技術についてかいてみます。

アンティークの銀器には主に次のような技術、装飾方法があります。

● 打ち出し(Embossエンボス)
● 鋳造(Castキャスト,型抜き)
● チェイシング Chaising(ノミを使って模様をつける)
● エングレーヴィング Engraving(彫刻。ブライトカットも含む)
● ピアッシング Pierced(ピアス加工とも言う)

これは、持ち手部分が鋳造、本体はエンボスした上から、
ノミで細かい模様(これをチェイシングという)をつけています。
薔薇の花びらや葉の葉脈など、とても細かい華やかな装飾です。….sold
ビクトリアンのポットによく見られます。

1700年代終わり頃によく見られるブライトカット。
少し摩耗が見られますが、角度を変えるたびにキラキラ輝いてとてもきれいです。

エングレーヴィングとピアッシング。
ピアッシング(穴あけ)は、小さな糸鋸で、切り取っていきます。
断面を見ると、微細なぎざぎざがあり、手作業ということがよくわかります。…sold
ビクトリア時代後期のもの。

1900年代の初めには、工具も技術も進歩して、
このような素晴らしいピアッシングが生まれます。
まさに切り紙細工。ため息が出るくらい見事。…sold