アンティークシルバーを手にすると、よく気になるのが、そこに装飾された植物の名前です。
今回は、フレンチシルバーデザートセットのスプーンとフォークに鋳造で施された花。なんの花だろうと、おそらくアネモネかその仲間に違いないと見当をつけて調べました。
結果は、キンポウゲ。アネモネと同じような花の造りですが、ずっと小さく、背丈はすっと高く、茎も長くしなやかです。風になびく花々をリボンで結わえた、秀逸なデザインです。こういうのが、フランスは得意ですね。
フレンチシルバーは、銀の純度が高く、95.0%のため、解かして型に流し込むには92.5%のスターリングシルバーよりも細かい部分まで緻密に製作しやすいようです。
逆に、英国シルバーが得意な、コツコツと同じ作業が必要なミラー仕上げや、ピアス細工や、エングレーヴィングは、あまり好きではないようです。律儀に繰り返すのが苦手そう,,と思ったりします。
銀器を見比べていると、そんなことまで見えてきて、興味は尽きません。