私の一押しのティーセット、おすすめの、美しいピカイチの銀器です。木箱を開けた瞬間、1829年製造というのが信じられないほど素晴らしいコンディションに声をあげました。あと数年で200年越えのダブルアンティークとなるお品です。
1830年前後から1840年代にかけてのティーポットやティーセットは大変優れたものが多く、このティーセットもその一つといえます。
当時、一流の銀職人であった、EDward Barnardの工房では、植物の花や葉を模したつまみを作って、ポットに取り付けて、ティーセットとして売り出したところ、大変な人気を呼び(と言っても貴族や裕福な人々の間で、という条件付きではありますが)、その界隈では一世を風靡するほどの人気となりました。
そうなると当然、人気のデザイン帳が出回り、違う工房でもよく似たデザインのティーセットやポットが作られるということが頻繁にありました。
若い職人たちは、そういう図案集を手に入れたり、あるいは親方のもとで、それを模写したりしながら、当時の優れた流行を身につけていったのです。その頃の職人は、読み書きのできない人もまだ多く、しかしながら、描くことなら任せておけ、という人もきっとたくさんいたことでしょう。
たとえ、読み書きできなくても、そういう訓練を十分に積み重ねることで、優れた作品を生み出すことができたのです。そして、腕のいい職人は、親方から独立し、自分の工房を持つに至ります。
これを制作したジョセフエンジェル一世は、1796年に最初の工房を持ち、その後次々と一族が経営に加わって、優れた腕を持つ銀姫、ジュエリーメーカーとして繁栄していきます。
このティーセット、おそらくどこかに大切にしまいこまれたまま使われることなく、今日まできてしまったものと思います。どこかフランス風の趣もある洗練されたデザインで、側面には立体的な鋳造の花、つまみにはバラの花が飾られています。当時流行していたナチュラリスティックスタイルのティーセットです。実容量は1000cc程度。シュガー入れミルク入れは内部がご覧のようにゴールドメッキされています。
*表面のミラー仕上げがたいへん美しく、周囲が写り込んでしまうため、撮影にかなり苦労しました。立体的な造形が魅力的で、写真より実物は数段良いと思います。どの角度から見ても、愛らしく美しくチャーミングなお品で、うっとり眺めています。
シンプルな分、お手入れもしやすく、かつまもなくダブルアンティークにもなるお品ということで、ちょっと自慢できそうですね。(細部の装飾は、重曹を小さなブラシにつけて磨くことをお勧めします)
見事なお品ですので、自分用に手元に置いておこうかとも思いましたが、”良いお品は全てお客様のもとへ”、が信条ですので思い切ってここにお披露目いたします。
このお品は、日本国内にございます。福井県からの発送となります。ご了承ください。
サイズ、年代など
年代、サイズ、コンディション
- 材質:スターリングシルバー 925/1000
- 年代、産地:1829年ロンドン
- メーカー:JA..Joseph Angell I
- サイズ,重さなど:幅27cm,高さ16.5cm,重さ814g, 実容量1100cc、シュガー入れ幅19cm,高さ12cm,重さ374g, ミルク入れ幅16cm,高さ10cm, 重さ288g
- コンディション:エクセレントコンディション。